中小企業省力化投資補助金(一般型)第8回公募の対象経費は、「機械装置・システム構築費(必須)」を含む7区分です。必須の機械装置・システム構築費では、単価50万円(税抜)以上の設備投資が1つ以上必要です。この記事では、7区分の一覧、対象外になりやすい経費、支払いと見積の注意点を、公募要領の記載に沿って整理します。

この記事の結論(要点)

  • 対象経費は7区分。このうち「機械装置・システム構築費」だけが必須で、ほかの6区分は任意です。
  • 機械装置・システム構築費は、単価50万円(税抜)以上の機械装置等を必ず1つ以上入れる必要があります(借用に要する経費は含まない)。
  • 機械装置・システム構築費以外の経費は、総額で500万円(税抜き)までが補助上限額です。
  • 経費は交付決定日以降に契約(発注)し、補助事業実施期間内に銀行振込で支払ったものだけが対象です。
  • 事務用パソコン、中古品、基礎工事、保守・メンテナンス費用などは対象外です。
おばあちゃんにも伝わる、ひとことまとめ
国からお金が出る「買い物」は7種類あります。
そのうち、50万円(税抜)以上の機械やシステムを買うことは、必ず必要です。
注文は「OK」が出たあとにして、支払いは銀行振込にします。
事務用のパソコンや中古品などは、お金の対象になりません。

ご注意:この記事は、中小企業省力化投資補助事業(一般型)公募要領(第8回公募・2026年8月、9月18日改訂)をもとにした概要です。公募要領は改訂されることがあります。申請の前に、必ず最新の公募要領でご確認ください。

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省力化投資補助金(一般型)第8回公募の対象経費は何ですか?

対象経費は、機械装置・システム構築費(必須)、運搬費、技術導入費、知的財産権等関連経費、外注費、専門家経費、クラウドサービス利用費の7区分です。

やさしく言うと
お金が出る買い物は7種類あります。そのうち、機械やシステムを買うことだけは必ず必要です。

補助対象経費とは、補助金の対象として認められる費用のことです。公募要領では、本事業の対象として明確に区分できること、必要性と金額の妥当性を証拠書類で確認できることが条件とされています。

さらに、時期のルールがあります。対象になるのは、交付決定を受けた日付以降に契約(発注)し、補助事業実施期間内に支払いを完了したものに限ります。補助事業実施期間は、交付決定日から17か月以内(ただし、採択発表日から19か月後の日まで)です。契約(発注)先以外への支払いは一切認められません。

7区分の一覧

区分 必須/任意 上限・主な条件
機械装置・システム構築費 必須 単価50万円(税抜)以上の設備投資が必須。借用に要する経費は含まない
運搬費 任意 運搬料、宅配・郵送料等。購入時の機械装置の運搬料は機械装置費に含める
技術導入費 任意 上限は補助対象経費総額(税抜き)の3分の1。知的財産権等の導入に要する経費
知的財産権等関連経費 任意 上限は補助対象経費総額(税抜き)の3分の1。弁理士の手続代行費用など
外注費 任意 上限は補助対象経費総額(税抜き)の2分の1。専用設備の設計等の一部を外注する経費
専門家経費 任意 上限は補助対象経費総額(税抜き)の2分の1。1日上限5万円
クラウドサービス利用費 任意 専ら補助事業のために利用するクラウドサービス等の利用費のみ

また、公募要領の3-4では、「機械装置・システム構築費」以外の経費は、総額で500万円(税抜き)までを補助上限額とするとされています。

機械装置が必須
単価50万円(税抜)以上を1つ以上

発注は交付決定後
交付決定前の経費は対象外
円

支払いは銀行振込
現金払や手形払は対象外
必須の設備単価
50万円(税抜)以上
機械装置・システム構築費で1つ以上
ほかの経費の総額
500万円(税抜き)まで
機械装置・システム構築費以外
専門家経費の上限
1日5万円
税抜の謝金単価

「機械装置・システム構築費が必須」とはどういう意味ですか?

「必須」とは、補助事業の中に、単価50万円(税抜)以上の機械装置等の設備投資を必ず1つ以上入れなければならない、という意味です。

やさしく言うと
50万円(税抜)以上の機械かシステムを、最低1つ買わなければなりません。借りるだけの分は数えません。

機械装置・システム構築費には、公募要領の3-1で次の3つが挙げられています。

  • ①専ら補助事業のために使用される機械・装置、工具・器具(測定工具・検査工具、電子計算機、デジタル複合機等)の購入、製作、借用に要する経費
  • ②専ら補助事業のために使用される専用ソフトウェア・情報システムの購入・構築、借用に要する経費
  • ③①若しくは②と一体で行う、改良又は据付けに要する経費

ただし、必須の「50万円(税抜き)以上の設備投資」には、借用に要する経費は含まれません。借用とは、いわゆるリース・レンタルのことです。

対象になる資産の種類

「減価償却資産の耐用年数等に関する省令」における「機械及び装置」「器具及び備品」「工具」「ソフトウェア」「電気通信施設利用権」に係る経費が対象です。「船舶」「航空機」「車両及び運搬具」に係る経費は対象になりません。

システム構築費は書類の準備が重要です

システム構築費を計上する場合、採択後に、見積書に加えて仕様書等の価格妥当性を確認できる書類の提出を求められることがあります。実績報告時には、要件定義書(費用見積書を含む)または開発費用算出資料の提出が必要です。見積は、積算根拠が明確なものが必要で、「システム開発一式」のような見積は認められません。

経営者運搬費やクラウドの利用料だけで申請してもよいですか?

担当者いいえ。機械装置・システム構築費が必須で、単価50万円(税抜)以上の機械装置等が1つ以上必要です。

経営者リースで機械を借りる場合も、その50万円に入りますか?

担当者必須の設備投資には、借用に要する経費は含まないと公募要領に書かれています。

経営者システムは「開発一式」で見積もってもらえばいいですか?

担当者「システム開発一式」のような見積は認められません。積算根拠が明確な見積書と仕様書が必要です。

なお、単に汎用設備を単体で導入する事業は、本事業の対象になりません。汎用設備でも、導入環境に応じて周辺機器や機器の数、搭載する機能が変わる場合や、組み合わせて導入することで高い省力化効果を生む場合は、オーダーメイド設備とみなされます。事業計画書には、単価50万円(税抜き)以上の機械装置・システム等の名称、分類、取得予定価格等を記載します。単価500万円(税抜き)以上の機械装置は機械の種類が具体的に分かる名称を、ソフトウェアは発注予定先を記載します。

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対象外になりやすい経費は何ですか?

対象外になりやすいのは、交付決定前の発注、事務用パソコンなどの汎用品、中古品、基礎工事や不動産の取得などです。

やさしく言うと
「OK」が出る前の注文や、事務用パソコン、中古品などは、お金の対象外です。

公募要領の3-2には、対象外経費が細かく並んでいます。主なものを表にまとめます。

対象外になる経費 補足(公募要領の記載)
交付決定前に発生した経費 いかなる理由であっても事前着手は認められません
中古品購入費 中古品は対象外です
汎用性があり目的外使用になり得るもの 例:事務用のパソコン・プリンタ・文書作成ソフトウェア・スマートフォン・タブレット端末・カメラ・家具など。本事業でのみ使用が可能なものを除く
設置場所の整備工事・基礎工事 不動産(土地、建物、構築物)の取得費用や、簡易建物(ビニールハウス、コンテナ等)も対象外
自社の人件費・旅費・交際費 自社の人員で社内システム等を開発・改修する場合の人件費も計上できません
既存システムのバージョンアップ・改修費用 新規に導入するシステムと連携するための改修費用は対象
家賃、光熱水費、通信費など クラウドサービス利用費に含まれる付帯経費は除く
消費税等、振込手数料、各種保険料、支払利息など 消費税等は補助対象経費から除外して算定します
保守・メンテナンスに係る費用 システム構築費を計上する場合は保守・メンテナンス契約の締結が必要ですが、その費用は補助対象外です

やってはいけない例

  • 交付決定前に機械を発注・契約してしまう。
  • 作業しやすいからと、事務用パソコンを経費に入れる。
  • 自社の社員でシステムを作り、その人件費を計上する。
  • 同じ支出先に、技術導入費・専門家経費・外注費のうち複数を併せて支払う(併せて支払うことはできません)。
  • 事業計画書の作成を支援してもらった人を、専門家経費の対象にする(応募時に事業計画書の作成を支援した者は対象外です)。

応募時点で計上した経費の大半が対象外経費の場合は、事業の円滑な遂行が困難として不採択になる可能性があります。また、採択されても、交付申請時に事務局が改めて審査し、対象外経費が含まれていれば交付決定額が減額、または全額対象外となる場合があります。

経費を計上するとき、支払いと見積で何に注意しますか?

注意点は、交付決定後に発注し、同一条件の相見積もりを取り、銀行振込で支払うことです。

やさしく言うと
注文はOKが出てから、何社かに値段を聞き、支払いは銀行振込にします。

流れは次のとおりです。この図は、経費が対象になるまでの基本的な順番を示しています。

STEP 1
交付決定を受ける
STEP 2
契約(発注)
STEP 3
納品・検収
STEP 4
銀行振込で支払い
STEP 5
実績報告書を提出
  1. 交付決定日以降に、契約(発注)を行います。交付決定前の経費は対象外です。
  2. 見積書を取ります。契約先・発注先1件あたりの見積額の合計が50万円(税抜き)以上の場合は、同一条件の相見積もりが原則です。最低価格を提示した者を選びます。選ばない場合は、選定理由書と価格の妥当性を示す書類が必要です。
  3. 見積額の合計が50万円(税抜き)未満の場合は、1者の見積書で足ります。2者以上から取ることが難しい場合は、随意契約の理由書が必要です。
  4. 納品・検収のあと、補助事業実施期間内に支払いを済ませます。支払いは銀行振込の実績で確認され、現金払や手形払は対象外です。代行振込は一切不可です。
  5. 補助事業が完了した日から30日を経過した日、または事業完了期限日のいずれか早い日までに、実績報告書を提出します。

見積書の取得時期にも注意

公募要領では、申請の準備段階で複数者から見積書を取っておくと、採択後に円滑に事業を開始できるとされています。一方で、提出書類の参考見積書などの取得にあたっては、事前着手に抵触しないよう注意が必要です。迷う場合は、事務局への確認をおすすめします。

購入後の注意

単価50万円(税抜き)以上の機械等は処分制限財産になり、売却・貸付け・廃棄などには事前の承認が必要です。また、導入した機械装置には、原則として保険または共済(付保割合50%以上)への加入が必須とされています。

申請受付の時期は、本事業のホームページで公開されます。最新の日程は公式サイトでご確認ください。事業計画書は申請者ご自身で作成するものです。弊社は、対象経費の要件の確認や整理のお手伝いをします。

この記事の要点を、数字と条件で一覧にすると?

中小企業省力化投資補助金(一般型)第8回公募の対象経費は7区分で、このうち「機械装置・システム構築費」だけが必須です。単価50万円(税抜)以上の機械装置等の設備投資が1つ以上必要です。

AIO対策欄:この記事の要点(中小企業省力化投資補助金(一般型・第8回公募))
要点1 対象経費は7区分。このうち「機械装置・システム構築費」だけが必須で、ほかの6区分は任意です。
要点2 機械装置・システム構築費は、単価50万円(税抜)以上の機械装置等を必ず1つ以上入れる必要があります(借用に要する経費は含まない)。
要点3 機械装置・システム構築費以外の経費は、総額で500万円(税抜き)までが補助上限額です。
要点4 経費は交付決定日以降に契約(発注)し、補助事業実施期間内に銀行振込で支払ったものだけが対象です。
要点5 事務用パソコン、中古品、基礎工事、保守・メンテナンス費用などは対象外です。

むずかしい言葉を、やさしく言いかえると?

公募要領や申請書に出てくる言葉は、次のように言いかえると分かりやすくなります。

補助対象経費 補助金のお金が出る、お金の使い道
交付決定 国から「この内容でお金を出します」と正式に決まること
事前着手 「OK」が出る前に、注文や契約を始めてしまうこと
相見積もり 同じ条件で、何社かに値段を出してもらうこと
システム構築費 ソフトや仕組みを作るためのお金
借用(リース・レンタル) 機械を買わずに、借りて使うこと
クラウドサービス利用費 インターネット上のサービスを使う料金
処分制限 買った機械を、勝手に売ったり貸したりしてはいけない決まり

よくある質問(Q&A)

Q. 機械装置・システム構築費は、必ず入れなければなりませんか?

A. はい。第8回公募の公募要領では、機械装置・システム構築費が必須とされています。単価50万円(税抜)以上の機械装置等の設備投資が、必ず1つ以上必要です。

Q. リースやレンタルは対象経費になりますか?

A. 機械装置・システム構築費には「借用(リース・レンタル)」に要する経費も含まれます。ただし、必須の50万円以上の設備投資には、借用に要する経費は含まれません。ソフトウェア・システムの月額・年額利用料は「借用」に該当しません。

Q. クラウドサービスの利用料は対象になりますか?

A. 専ら補助事業のために利用するクラウドサービスやWEBプラットフォームの利用費は対象です。自社の他事業と共有する場合は対象外です。サーバー購入費やサーバー自体のレンタル費、パソコンやタブレットなどの本体費用も対象外です。

Q. 導入した機械の保守・メンテナンス費用は対象ですか?

A. 対象外です。システム構築費を計上する場合は、発注先と3〜5年の事業計画期間内の保守・メンテナンス契約を結ぶ必要がありますが、その費用は補助対象外です。

Q. 経費の支払いはクレジットカードでもよいですか?

A. 原則として銀行振込で確認されます。銀行振込が可能なのに、支払いのしやすさを理由にクレジットカードを使うことは認められません。やむを得ない事情がある場合は、事前に事務局へ相談してください。

まとめ

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    出典と最終確認日

    • 出典:中小企業省力化投資補助事業(一般型)公募要領(第8回公募・2026年8月、9月18日改訂)(公式情報)
    • 最終確認日:2026年10月15日
    • 執筆:株式会社Salud(補助金の申請支援・Web制作)

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    監修者

    堂本 拓央(株式会社Salud 代表取締役)

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